植物性ステロールは、植物に含まれる脂質の一種です。
動物性食品に含まれるコレステロールに対して、植物に含まれる成分を植物ステロールといいます。
血液中の悪玉コレステロール値を低下させる働きがあり、生活習慣病の予防と改善に効果が期待できます。
コレステロールと似た構造をしていますが、ヒトの消化管からはほとんど吸収されません。そのため、植物性ステロールを摂取すると、コレステロールの吸収を抑制する効果があります。
また、前立腺肥大症などを改善する働きもあります。
含まれる食品
植物性ステロールは、すべての植物性食品に含まれていますが、特に多く含まれているのは、植物油、ナッツ、種子、全粒穀物、豆類です。
以下に、植物性ステロールの多く含まれる食品の例を示します。
- 植物油:こめ油、なたね油、ひまわり油、コーン油、オリーブ油
- ナッツ:アーモンド、クルミ、ピーナッツ、カシューナッツ
- 種子:ひまわりの種、かぼちゃの種、セサミ
- 全粒穀物:玄米、全粒粉パン、全粒粉パスタ
- 豆類:大豆、ひよこ豆、レンズ豆
植物性ステロールの摂取量の目安は、1日あたり2-3gです。これは、1日に植物油を大さじ1杯程度、ナッツや種子を20g程度、全粒穀物を50g程度摂取した場合に、達成できる量です。
植物性ステロールは、血中コレステロールを下げる効果があるとされています。血中コレステロールが高い人は、積極的に摂取するとよいでしょう。
なお、植物性ステロールは、食品以外にもサプリメントとして販売されています。
植物性ステロールの摂取効果
植物性ステロールの摂取による主な効果は、以下のとおりです。
- 血中コレステロールを下げる
- 動脈硬化のリスクを下げる
- 心臓病のリスクを下げる
植物性ステロールは、健康に良い効果が期待できる成分です。食生活に取り入れて、健康維持に役立てましょう。