あまり聞いた事がない成分ですが、穀類や豆類等の植物の種子や胚芽に含まれるリン酸の一種です。カルシウムや鉄と結合して吸収を阻害します。
満腹中枢に影響を与え食欲を抑えたダイエット効果や、強力な抗酸化作用からガン予防、肥満予防などに効果があるという事で注目されています。
フィチン酸の健康効果
アンチエイジング効果
- 抗酸化作用
活性酸素を除去する抗酸化作用があります。活性酸素は、細胞を傷つけ、老化や病気の原因となる物質です。そのため、フィチン酸の抗酸化作用は、肌の老化を防ぐことに役立つと考えられています。
- コラーゲン生成促進
コラーゲンの生成を促進する効果が期待されています。コラーゲンは、肌のハリや弾力を保つために重要な成分です。そのため、フィチン酸のコラーゲン生成促進効果は、肌の若々しさを保つことに役立つと考えられています。
- シミやしわの予防
シミやしわの原因となるメラニンの生成を抑制する効果が期待されています。そのため、フィチン酸のシミやしわの予防効果は、肌の美白やエイジングケアに役立つと考えられています。
アンチエイジング効果を期待するためには、以下のようなポイントを押さえることが大切です。
- フィチン酸を多く含む食品を意識的に摂取する。
- バランスの良い食事を心がける。
- 適度な運動を行う。
- 十分な睡眠をとる。
がん予防
ガン細胞の増殖を抑制する効果が期待されています。研究によると、フィチン酸を多く摂取している人は、ガンのリスクが低いという結果が出ています。
心臓病予防
血中のコレステロール値を下げる効果が期待されています。コレステロール値が高いと、動脈硬化や心臓病のリスクが高まります。そのため、フィチン酸の血中コレステロール値を下げる効果は、心臓病の予防に役立つと考えられています。
糖尿病予防
血糖値を下げる効果が期待されています。糖尿病は、血糖値が高くなることで引き起こされる病気です。そのため、フィチン酸の血糖値を下げる効果は、糖尿病の予防に役立つと考えられています。
過剰摂取は要注意
ただし、ミネラルの吸収を阻害する作用もあります。そのため、フィチン酸を多く摂取すると、カルシウムや鉄などのミネラルの不足につながる可能性があります。
フィチン酸を含む食品
フィチン酸を多く含む食品をご紹介します。
- 玄米
- 大豆
- ナッツ類
- 種実類
- 全粒粉
これらの食品を適度に摂取することで、フィチン酸の健康効果を期待することができます。
ダイエット効果
食物繊維の一種であり、水分を吸収して膨らむ性質があります。そのため、フィチン酸を多く含む食品を摂取することで、満腹感を得やすくなり、食べ過ぎを防ぐことができます。
また、腸内環境を整える効果もあるので、腸内環境が整うと、腸内細菌の働きが活性化し、脂肪の分解や代謝が促進されます。
ダイエット効果として大きいのは、「脂肪の吸収を阻害する作用」があることです。そのため、フィチン酸を多く含む食品を摂取することで、脂肪の摂取量を減らすことができます。
フィチン酸のダイエット効果を期待するためには、以下のようなポイントを押さえることが大切です。
- フィチン酸を多く含む食品を意識的に摂取する。
- バランスの良い食事を心がける。
- 適度な運動を行う。
簡単に摂取をしたい人
簡単に摂取したい人には、サプリメントがお勧めです。
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参考文献
フィチン酸の健康効果に関する文献は、数多くありますが、その一部をご紹介します。
- 「フィチン酸の健康効果」(日本食品科学工学会誌、2019年)
この文献では、フィチン酸の抗酸化作用、ガン予防効果、心臓病予防効果、糖尿病予防効果などの健康効果について、最新の研究結果をまとめています。
- 「フィチン酸の健康効果に関する研究動向」(食品と栄養科学、2020年)
この文献では、フィチン酸の健康効果に関する研究動向について、近年の研究結果をまとめています。
- 「フィチン酸の健康効果に関するレビュー」(日本食品栄養学会誌、2021年)