遺伝子と遺伝子検査

用語集

遺伝子とは、生物の体や性質を決める情報の集合体です。遺伝子は、細胞の核の中にあるDNA(デオキシリボ核酸)に含まれており、アデニン(A)、グアニン(G)、シトシン(C)、チミン(T)という4つの塩基が連続して並んでいます。

遺伝子の塩基配列によって、生物の体や性質が決まります。例えば、目の色や髪の色、身長などの外見的な特徴は、遺伝子によって決まります。また、病気や疾患のリスクも、遺伝子によって決まります。

ダイエットの観点から見ると、人には50種類の肥満遺伝子があります。
この中で、日本人の肥満遺伝子は β2AR β3AR UCP1 の3種類があり、この遺伝子から基礎代謝量や体形、体質などがわかり 肥満タイプが分析できます。
このタイプによって糖分を減らして痩せるか、脂を減らして痩せるかなどの対策を検討できると思われます。が、まだ研究中です。

遺伝子検査の種類

  • 体細胞遺伝子検査:体細胞の遺伝子の状態を調べる検査です。
    遺伝子は、環境や加齢の影響で徐々に変化(「変異」とも呼ばれます)が起こます。その結果、遺伝子の配列を基に作られるタンパク質が正常に機能しなくなることで、細胞はがん化すると考えられています。たとえば肺がんのうち、腺がんというタイプではEGFR遺伝子に変異がみられることがあります。このようながんではEGFR遺伝子からつくられるタンパク質に対する薬剤(分子標的治療薬と呼ばれています)が有効です。この分子標的治療薬の適応を決めるために、体細胞遺伝子検査が行われます。
  • 生殖細胞遺伝子検査:生殖細胞の遺伝子の状態を調べる検査です。
    生まれつき持っている遺伝子配列の違いを調べる検査です。生まれつき持っている遺伝子配列の違いは、身体的特徴や体質の違いを生み出すほか、病気のなりやすさにつながるものもあります。ヒトは1つの受精卵が分裂を繰り返して、約30兆個の細胞で構成されており、すべての細胞が同じ遺伝子配列(遺伝情報)を持っています。生殖細胞系列の遺伝子検査(遺伝学的検査)はリンパ球と呼ばれる細胞を用いることが多く、検査には採血が必要となります。1の体細胞遺伝子検査と異なり、がんになっていない細胞を調べるためです。
  • ゲノム検査:全遺伝子の状態を調べる検査です。

遺伝子検査でわかる事

病気や疾患のリスク
  遺伝子の変異によって、特定の病気や疾患の発症リスクが高まる場合があります。

薬の効き方
  遺伝子によって、薬の効き方が異なる場合があります。

食事や運動の適性
  遺伝子によって、食事や運動の適性が異なる場合があります。

がん診療で実施される遺伝子検査
  2つのタイプがあります。これらは異なる目的で使用されるので、区別することが必要です。
  がん細胞で生じている遺伝子の配列を調べる検査(体細胞遺伝子検査)
  生まれつき持っている遺伝子の配列を調べる検査(生殖細胞系列遺伝子検査)

検査方法

GeneLife売上1位のアドバンスド遺伝子検査キット 5,980円~14,980円

GeneLife

がんや心筋梗塞、新型コロナウイルス重症化などの疾患リスクから、肥満要因や肌タイプ、筋肉タイプなどの体質、母方祖先のルーツなど、約360項目を解析できるジーンライフのベストセラー遺伝子検査キット。あなたの遺伝的な体質をもとに具体的な対策をアドバイスするので、生活習慣の見直しにお役立ていただけます。

ジーンクエスト ALLの遺伝子検査(解析)キット 32,780円

ジ-ンクエスト 

検査項目は350以上。がん、生活習慣病、運動・ダイエット、アルコール、スキンケアなど、様々な項目がわかります。
ダイエット体質の解析(32,780円) で下記の結果が出ます

糖代謝について

β3アドレナリン受容体(β3AR)遺伝子(SNP:rs4994)から糖代謝について判定しております。
Β3ARはアドレナリン受容体の一種で、脂肪細胞や腸、肝臓に存在する受容体です。脂肪の分解や熱産生に関わる働きをしています。Β3ARの遺伝子型によっては、お腹まわりに脂肪がつきやすくなります。

脂質代謝について

脱共役タンパク質1(UCP1)遺伝子(SNP:rs1800592)から脂質代謝について判定しております。
UCP1はミトコンドリア内膜に存在し、脂肪燃焼に関わる褐色脂肪細胞に多く存在しています。UCP1は、脂肪細胞を活性化し、熱生産を行う役割を持っています。UCP1の遺伝子多型によっては、褐色脂肪細胞による脂肪燃焼や熱産生の機能が低く、脂肪がつきやすくなります。

基礎代謝について

β2アドレナリン受容体(β2AR)遺伝子(SNP:rs1042713)から基礎代謝について判定しております。
Β2ARはアドレナリン受容体の一種で、心臓や、気管支平滑筋、脂肪細胞などに存在する受容体です。中性脂肪の分解に関わることが知られており、一日の基礎代謝量との関連が報告されています。また、タンパク質の分解に関わることも知られています。

DHC 検査キット  11,880円

自宅で手軽に行なえる、DHCの遺伝子検査。あなたの遺伝子タイプから、おすすめの食事や運動、サプリメントなどがわかります。

ユーグレナ・マイヘルス   32,780円

遺伝子解析サービス

遺伝子解析サービス健康リスク・体質の遺伝的傾向と祖先のルーツの約350項目を解析できる遺伝子解析サービスです。
唾液から細胞を採取してDNAの情報を読み取り、
あなたの疾患のリスクや、体質の傾向に関する情報や、
ご自身がどの遺伝子タイプに属しているのか、
そのタイプはどのような傾向があるのかの情報を知ることができます

関連書籍

岡部正 著:「間違いだらけのダイエット」より。
世の中には甘いものや脂物のを好きなだけ食べても太らない人から、我慢してダイエットをしているのに少し食べただけですぐに太ってしまう人まで、色々な体質を持った人が存在します。
こういった個人差には色々な要因がありますが、遺伝的体質はその中でも特に影響が大きいものの一つと言えます。
日本人の場合、体の中でエネルギーを節約し、余ったエネルギーを体脂肪として体に蓄えるという体質になるための肥満遺伝子と言うものを3人に1人くらいの割合で持っていると言われています。