脂肪が燃える仕組みは?
■脂肪は出入りを常に繰り返してる
太るときはすぐなのに、痩せようと思うとなかなか痩せられません。
この実感から、体脂肪は一度脂肪細胞に取り込まれると、思い切ったダイエットをしない限り、脂肪細胞から出行かないものと思われがちですが…。
脂肪は脂肪細胞からの出入りを常に繰り返しています。
食べ過ぎたときは脂肪が入りますが、一方で、エネルギーとして使われるために、ホルモンをつくるために、脂肪は取り出されているんです。
参考: 脂肪の役割
活動しているときはもちろん、就寝中でも、脂肪の出入りは行われています。
このバランスが崩れたとき、太るー痩せるということが起こります。
出る脂肪よりも入る脂肪が多い状態が続けば、脂肪細胞の中には貯蓄が増えてふくらみます。
つまりは太ることに。
反対に、入ってくる脂肪より出て行く分が多い状態が続けば、やせることになります。
ダイエットするなら、食べる量を減らしたり、運動量を増やしたりして、出て行く脂肪をつくることが必要です。
出て行く脂肪が多くなれば、いずれ脂肪細胞は小さくなりますが、すぐには小さくなりません。
実は、脂肪が出て行って細胞に隙間ができたところに、最初は水分が取り込まれ、その大きさを保とうとするのです。
でも、時間が経つと水分も出て行き、細胞は小さくなります。
ダイエットを始めてもすぐに減らないのはそのためです。
その後グラフで見たら、右肩下がりに体重が落ちたかと思うと、何日か横ばいになり、再び右肩下がりになってまた横ばいをくり返します。
この現象も水分のため。
厳密に体脂肪を計れば、実は体重は同じようでも体脂肪は減っていて、そのスピードが一定でないだけなんです。
■ついた脂肪はすぐに対策すれば落ちやすい
ちょっと太ったかもって感じたら、明日から、明日からとぐすぐすしていないで、すぐに対策をとりましょう。
ついた脂肪は、早めに対策をとるほど落ちやすいんですよ。
以前は、脂肪細胞の数は、胎児期、幼児期、思春期と、一生のうちづ3回しか増えないと思われていました。
ところが、近年、あまりにも大量に食べることを続けていると脂肪細胞の数はいつでも増えることがわかりました。
一度で増えてしまった脂肪さいぼうを減らすのは、ふくらんだ脂肪細胞を小さくすること以上に難しいのです。
とはいえ、脂肪細胞が増えるまではいかなくても、ひとつひとつが脂肪でパンパンにふくらむこてで脂肪量が増えるの゛まず第一段階。
脂肪細胞がふくらみ(脂肪の蓄積)は、ゴム風船を思い浮かべるとイメージしやすいでしょう。
真新しい風船に少し空気を入れてー空気の注ぎ口から手を離すと、サッと空気が抜けます。
でも、たくさんの空気を入れて風船をパンパンにふくらませて時間を置くと、口をほでいても、空気は瞬時には抜けません。
そして、次にふくらませるときも、ゆとりスペースができていてふくらませやすいでしょう。ましてや風船の個数が増えたら…。
どの空気を抜いたらいいのかわからなくなってしまいますよね。
これと同じように、ついた脂肪は脂肪細胞が増えたり、パンパンにふくらんでしまうと元に戻りづらくなるのです。
また。若いうちについた脂肪を何年も放っておくと、脂肪組織が固くなり、その分、落ちにくいという説も…。
さらに、太ったことには必ず原因があるはず。それは、一時的な生活の乱れかもしれません。
でも、明日からなどと延ばし延ばしにしていると、一時的だったはずの生活の乱れが悪い習慣となって身につき、そうなるとやせにくいばかりか、さらに太ることにもなります。
すぐに生活を正すという意味でも、早め早めの対策が大事になってくるわけです。