体に必要な脂肪の役割
多くの人は脂肪を敵視しがちですが、体脂肪には大事な役割があります。
思春期を迎え、ある程度体がふくよかになると、生理が始まります。
それは、脂肪細胞から女性ホルモンの分泌を刺激するレプチンというホルモンが出るからです。
痩せすぎて生理が止まるのは、その反対。
つまり、体脂肪は女性ホルモンの調整をしているのです。
この他にも、内蔵を衝撃から守るクッションの役目を果たしたり、体温を一定に保ったり。
また、エネルギーの保存庫としての役割も無視できないそう待ってて脂肪がまったくなければ、少しエネ
ルギーが不足しただけで、私たちは活動不可能になります。
こう考えると、脂肪は少なければ少ないほどいいと言うのは間違いだということがわかるはずです。
■女性ホルモンの調整
体脂肪からは、女性ホルモン(エストロゲン)の分泌を促すホルモンが出ていることがわかっています。
思春期になって生理が始まるのは、体脂肪が一定量まで増えて、そのホルモンが分泌されるようになるためです。
激やせして生理が止まるのは、体脂肪が少なくなり過ぎて、そのホルモンが正常に分泌されなくなるからです。
■クッション&体温維持
外部から衝撃や振動を受けたとき、クッションとなって内蔵め守るのも体脂肪の役目です。
これがなければ、外からの衝撃で内蔵にはダメージが…。
また、外気温に関わらず、私たちの体温は一定に保たれますが、これもまた、体脂肪のお陰です。
体脂肪は、外が暑かろうと寒かろうと、外気の温度を体内に伝わりにくくもしてくれています。
■やせホルモンの分泌
女性ホルモンの分泌を促すレプチンは、体内の脂肪量を感知して脳に伝える役割もあります。
おなかいっぱい食べると、もう食べなくてよいという信号を脳の満腹中枢に伝えて、さらに交感神経系を刺激し全身の代謝を活発にしてくれるため、やせホルモンとも呼ばれています。
これも体脂肪から分泌されます。
■エネルギー不足に備える
エネルギーが極端に不足すると、体組織を構成するたんぱく質がエネルギー源として使われます。
そうなると、筋肉はやせ細り、内蔵にもダメージが…。
けれど、脂肪細胞に蓄えられていれば、それがエネルギー源になるため、外から入ってくるエネルギーが多少不足しても、私たちは健康な体を維持できるのです。